左首肩の痛みと左手の痺れ(60代男性)

 

【問診】

 一週間前の起床時から左肩甲骨の縁の痛み、左肩外側(上腕)の痛みと、手先(指)の痺れが発症しました。現在、夜痛みであまり良く眠れない状態です。起床時に症状は悪化し、その後やや軽減する。長時間の座位にて手先の痺れは悪化、また髭を剃るなどやや上向く動作で悪化します。

 

【検査】

 姿勢は頚部をやや右に倒し、頚部全体の筋肉の緊張が強い。だらしない姿勢で座っていると首、腕の痛みと手先の痺れが悪化、頭を左に倒す、天井を向く、左を向く動作にて症状は悪化し、左下を向くと軽減する。コンプレッションテストで増悪、ディストラクションテストで軽減しました。

 

【評価】

 頚椎椎間関節、頚椎椎間孔の問題と思われます。左肩甲骨の縁の痛みは椎間関節からの関連痛、また左肩上腕外側の痛みと手先の痺れに関しては、椎間孔の狭窄からの放散痛と思われました。

 

【施術】

 椎間孔狭窄部のの隙間を空け、神経性の痛みのリリースを行うと共に、頚椎の可動性の改善。枕の高さの調整、天井を向かない、など普段の姿勢の改善の為、全身の施術を行います。

 

【経過】

 関節の変性が進んでいたため、3回目からやっと変化が見られた。肩甲骨の縁の痛みの消失が始めに起こり、6回目にて日常生活での痺れが感じられなくなりました。長時間だらしない姿勢をしたり、真上を向く動作では症状が少し残っているため、定期的に施術を行っています。